ソファを買おうとネット通販のページを開いたら、配送方法の欄に「通常配送」「設置搬入便」「玄関渡し」など、聞き慣れない選択肢が並んでいた。そんな経験はありませんか。小物なら気にしなくていい配送方法も、大型の家具や家電になったとたん、選び方ひとつで到着までの日数も、当日の受け取り方も、まったく別物になります。この記事では、注文から手元に届くまでの流れに沿って、配送方法の種類をどう比べればいいかを見ていきます。
注文前に決める「配送の種類」で、その後がぜんぶ変わる
結論から言うと、配送方法は注文ボタンを押す前にいちばん時間をかけて見るべき項目です。あとから変えられる部分が少ないからです。
通販サイトの配送には、ざっくり分けて「宅配便タイプ」と「設置搬入タイプ」の二種類があります。宅配便タイプは、玄関先や指定の場所に荷物を置いて帰る方式。軽い家電や小型の家具ならこちらが基本です。一方、設置搬入タイプは、配送業者が部屋の中まで運び入れ、場合によっては組み立てまで行う方式で、冷蔵庫やベッド、ダイニングテーブルなど重量のある商品でよく使われます。
たとえば幅180センチのダイニングテーブルを注文したとします。宅配便タイプを選んでしまうと、玄関前に段ボールが置かれるだけで、組み立ても搬入も自分で行うことになります。一人暮らしの部屋の4階まで、重さ30キロ近い天板を階段で運ぶことになったら、これはかなりの重労働です。設置搬入タイプなら、業者が部屋まで運び、組み立てて、梱包材を持ち帰ってくれます。
迷いやすいのは、商品ページに配送方法が明記されていないケースです。価格だけ見て安い方を選んだら宅配便タイプだった、ということもあります。注文確定前の画面で「配送方法」「設置の有無」という項目を必ず確認する癖をつけておくと、あとで慌てずに済みます。
オプション選びは「あとから変更できるか」で見る
結論を言うと、オプションは注文時に一度確定すると変更できないものが多いです。だからこそ、迷ったときは「あとから追加できるか」を基準に考えるとうまくいきます。
家具・家電の配送でよくあるオプションは、組み立て設置、梱包材の回収、古い製品の引き取りの三つです。これらは注文と同時に申し込む必要があるものがほとんどで、商品到着後に「やっぱりお願いします」と言っても対応してもらえないことが多いんです。理由は単純で、配送業者のトラックの積載や人員の手配が、オプションの有無によって事前に決まっているからです。組み立てが必要な便には作業員が二人同乗し、不要な便には一人、というように体制が違います。
具体的な場面を考えてみます。洗濯機を買い替えるとき、古い洗濯機の引き取りをつけ忘れたとします。新しい洗濯機は届いたけれど、古いものは自分で粗大ごみとして出さなければならない。回収日は自治体によって月1〜2回しかなく、申し込みから収集まで2週間かかることもあります。その間、玄関や廊下に洗濯機を置いたままにしておく羽目になります。
ここは正直、注文画面の作りにも問題があると思います。引き取りオプションがチェックボックスひとつで、見落としやすい位置にあることが珍しくありません。注文直前にもう一度、画面を上から下までざっと見返すくらいの慎重さがあってもいいと思います。
配送日が決まるまでの連絡、業者によって全然違う
注文してから配送日が決まるまでの流れは、商品や業者によって大きく異なります。これは覚えておいて損がありません。
小型の荷物なら、注文確定と同時に配送日が自動で表示されることが多いです。ですが大型家具・家電の設置搬入便は、倉庫から商品を出し、配送エリアのトラックの空き状況と合わせて日程を組むため、注文後に電話やメールで日程調整の連絡が来る形式が一般的です。この連絡が来るまでの日数も、早ければ注文の翌日、遅いと1週間ほどかかることがあります。
たとえば平日の日中は仕事で家にいない人が、ソファを注文したとします。配送業者からの電話に出られず、留守番電話にメッセージが残る。かけ直しても担当者が出先で、結局その日のうちに日程が決まらない。こういうやり取りが2往復、3往復と続くこともあります。配送業者からの着信は、知らない番号で表示されることも多いので、注文した日から数日は電話に気をつけておくと話がスムーズです。
例外として、ネットの会員ページから配送日時を自分で選べる業者も増えています。この場合は電話連絡を待つ必要がなく、カレンダー形式で空いている日を自分で押さえる形になります。どちらの方式かは、注文後に届く確認メールに書かれていることが多いので、そこを読み飛ばさないようにしたいところです。
当日の受け取り方、立ち会い型と置き配型の分かれ道
配送当日の受け取り方は、大きく「立ち会いが必須のもの」と「不在でも受け取れるもの」に分かれます。大型家具・家電は、ほぼ例外なく立ち会いが必要だと考えておいてください。
理由は、搬入経路の確認と、設置場所の指示が現場でのやり取りになるからです。玄関の幅、廊下の曲がり角、エレベーターのサイズ。こうした条件は現地でないと分からないことが多く、設置する部屋にどう家具を置くかも、本人が指示を出す必要があります。業者だけで判断して進めてしまうと、あとで「思っていた向きと違う」というトラブルにもなりかねません。
実際にあった場面を挙げると、2人掛けソファの配送で、玄関のドア幅がぎりぎり足りず、斜めに傾けながら、しかも業者と住人の両方で位置を確認しながら運び入れる、ということがあります。こういうとき、住人が不在だったら搬入自体ができません。再配達の扱いになり、次の日程調整からやり直しになります。
一方で、小型の家電や消耗品の配送は、玄関前に置く「置き配」が選べることが増えました。在宅していなくても受け取れるので、仕事で日中家を空ける人には助かる仕組みです。ただし置き配は、盗難や雨ざらしのリスクもゼロではありません。高額な商品や、水濡れに弱い商品は、置き配を選べる場合でも立ち会いを選んだほうが安心だと、個人的には思います。
届いたあとのトラブル対応は、頼む前に確認しておく
家具や家電は、届いた直後に動作確認や外観チェックをすることが前提になっています。ここを後回しにすると、あとで困ることがあります。
多くの通販サイトや配送業者は、商品到着後の一定期間内であれば、初期不良や配送中の破損に対応してくれます。ただし、その期間や連絡先は、注文した店と配送を実際に行った業者のどちらが窓口になるかで変わってきます。家具を例にすると、販売店が自社便で配送した場合は販売店に直接連絡すればいいのですが、委託した配送会社が運んだ場合は、まず販売店に連絡し、そこから配送会社に取り次いでもらう、という手順になることがあります。
たとえば、届いた冷蔵庫の扉に小さなへこみを見つけたとします。設置作業が終わって業者が帰ったあと、2時間後に気づいた。写真を撮って販売店に連絡したところ、「設置時の立ち会いで確認いただく項目でした」と言われ、対応してもらえなかった、というケースも実際にあります。設置が終わったその場で、扉や外装をひととおり見ておくことが、結果的に自分を守ることになります。
例外的に、組み立て式の家具など、箱を開けてみないと部品の不足や傷が分からない商品もあります。この場合は、開梱後数日以内なら対応するという猶予期間を設けている販売店も少なくありません。とはいえ「数日」がどのくらいかは店によってまちまちなので、注文確定前のページや確認メールに書かれている返品・交換の条件には、一度目を通しておいた方がいいと思います。面倒に感じるかもしれませんが、ここを読むか読まないかで、何かあったときの手間が大きく変わってきます。

